2009年11月16日月曜日
お客様
工場の中はいつにもましてにぎやかです。
なにやらわからない言葉で いっぱい喋っているのは
新しく立ち上がる工場、中国の福州工場の総経理と工場の責任者です。
出来上がったサンプルを見ながら
縫製の考え方、縫いの基本
サンプルの注意点を伝えました。
小さなサシを持ち2mmの違いを伝えます。
角は角に、丸は丸に縫ってください。
総経理は私の言葉を中国語に直して伝えます。
xxxxxxxx xxxxx xxxxxxxxxxx xxxx xxxx
なにやら話が込み合っています
総経理は、倉庫から商品を持ってきてたずねます。
「この商品はここが少し丸くなっています。これでいいですか。」
「・・・・・」
答えられない私に総経理は続けます。
「この商品と同じであればいいのですね」
総経理は日本の大学を出て、その語学力は抜群です。
確かにそこは気がつかないでいたパターンのミスでした。
工場も気がつかないまま縫っていたのです。
縫製工場の経験が無い社長に専務、中国工場の総経理
経験がない分、理解しようと必死です。
学ぼうと必死です。
若い力は過去のミスを浮き彫りにしました。
明日を見つめる若い力は冬の寒さをうけながら
しっかりとその力を蓄えているのです。
やがて来る春の息吹を感じるのです。
2009年11月9日月曜日
小さな笑顔
眠い目をこすりながら、ニコッと笑います。
見つけた興味に向かって、ひじに力を入れ体を傾け足をけって進みます。
時々、足より手の動きが遅れてひっくり返ります。
それでも頭を上げて前に進みます。
興味は次々代わります。
小さなボタン、
おじいちゃんの着ているジャケットのフアスナー
くるくる回る留め金がお気に入りの様子
お母さんの両腕に抱きかかえられた小さな命は、やがてすやすや眠ります。
先におばあちゃんになった妹がしみじみ語ります。
子供が出来たら親の気持ちがわかると言うけどあれは違っていたね。
わが子は育てるのに必死だった。
親の気持ちなんて考える余裕が無かった。
でも、孫が出来初めて親の気持ちがわかった気がする。
はぐくんだ命、つながっていく命、つなげていく命
大宇宙、自然に存在するものはすべて螺旋だそうです。
水の流れも、貝やタニシの模様も螺旋です。
不思議です。
でも、それはつなっがっている
終わりの無い事を意味しているのかなと思うのです。
2009年11月2日月曜日
たすけあい
日曜日の朝、いつもテレビの前に座っている主人は地元出身のk議員さんの
お話を聞きに行きました。
そんな主人に代わって座ってテレビを見ているのは私です。
自然豊かなその村はドイツのジャガイモを作られている農家です。
採りたてのジャガイモは皮付きのままでゆがきます。
ゆがいた芋は皮をむきスライス、ゆでた卵にピクルスを加えヨーグルトマヨネーズを
まぜてポテトサラダが出来上がりました。
近所の人達や、親戚の人達を招いてパーティです。
楽器に合わせて歌ったり踊ったり、お皿に乗ったご馳走は大きなウインナーと
作りたてのポテトサラダだけでした。
農家の人達が集まってジャガイモの収穫を祝うピクニック
お皿の上に載っているのは、ベーコンとたまねぎを炒め、スライスされたジャガイモを
卵でとじた浅葱の緑が鮮やかなお焼きです。
少ないメニューにいっぱい広がるのは人々の笑顔です。
幼い頃、
いろりを囲んで食べていた夕食は野菜が一杯入ったお汁に暖かいご飯でした。
k議員さんのお話を聞いてかえった主人、
「これから時代がおおきく変わっていくそうだよ。
日本だけではない、アメリカもヨーロッパも世界が変わっていくよ。
力を誇示しあっていく時代は終わり、お互いを支えあっていく時代になるよ。
昔、お互いがたすけあってきた時代だよ。」
2009年10月26日月曜日
人参
芽を出してまもない人参の葉っぱを抜きました。
ほんのり赤く染まった根っこは人参の香りと一緒にまぎれもなく人参です。
狭まりあったかぶらも、まぶいてやりました。
根っこは小さくふくらんで何処から見てもかぶらです。
自然って不思議です。
人参は人参に、かぶらはかぶらに育ちます。
種をまく前から決まっています。
そして、人参は人参として、かぶらはかぶらとして命をつなげていくのです。
人もまた人として生まれています。
人が人として生きるとは何なのでしょう。
それは自然界の中で人間だけが許された「立つ」事だとある本に載っていました。
人間は立つために生まれてきた。
そこに人としての使命があると書かれていました。
立つとは 「上に向かって立ち上がっていく」 ということ
自然体で立つという事。
そりあがった時、人は傲慢になります。
自分以外の存在に気づき、自分が生かされ守られていることに気づく事。
そして、何よりも無力である自分を知ることにあると・・・。
2009年10月19日月曜日
見るべき所
ユニフオーム業界、昨年秋から売上が急激に落ち込んできました。
当社のネットにもそんな業界の様子が事細かく書いてあります。
自動車、電子、など製造業の落ち込み、はてには八ッ場ダムの建設中止問題など
ユニフオームが伸びていく要因は何一つありません。
売上が落ちていく中、在庫を抱えた企業は人員削減、工場閉鎖など
売上に似合った体質に工場再編していきます。
リミットも中国の工場から引き上げました。
生産は国内のみで小回り生産、
仕入れが減少、在庫が圧縮され資金繰りは楽になりました。
でもやがて在庫が減少、仕入れがはじまり工場が稼動しだしたとき売上は
どうなっているのでしょう。
21世紀は心の時代と言われています。
40年、働く女性を見つめ続けてまいりました。
どんなに時代が変わっても人々が求めたもの、それはやはり心の豊かさだったと思うのです。
そして今、人々が求めている物も同じ豊かさではないでしょうか。
経済が登りに向いている時、下降に向いている時の違いはあるかもしれません。
でも、どんな時代も人々の思いはひとつのように思うのです。
何か特別な物が存在する訳ではありません。
当たり前の事を、こつこつ積み上げていく事こそがどんな時代も大切なのではないでしょうか。
もし特別に思うなら、今まで見るべき所が見えていなかったのかもしれません。
2009年10月13日火曜日
大根
爽やかな秋の風に赤とんぼが戯れています。
鐘楼バッタは大きく折り曲げた後ろ足で遠くの草原に跳んでいきました。
青い空をバックに畑では冬の野菜たちが一斉に芽を出しています。
大根、人参ほうれん草、レタスにキャベツ白菜と畑では緑のラインが
追いかけっこしています。
今日は大根の葉っぱの間引き作業です。
「少し間が開くように間引きしておくれ、また二週間ぐらいしたらもう一回間引きするから」
農園主の主人は、忙しそうに長ネギの苗を植えながら指図します。
「もう一回間引きするのなら、はじめからもっと間隔をあけておけば一回で澄むんじゃない」
「いいや本にそうしなさいと書いてある。」
「・・・。」
四葉の葉っぱを抜きながら主人の言葉を思い出しました。
「小松菜はゆがいて胡麻和えにすると美味しいんだって・・
もう少し大きくなったら油揚げと一緒に油いためにしてもいいそうだよ。」
大根の成長に似合った間引きを繰り返す事で、合理的ではないけれど物を無駄にしない。
一見面倒に思えるその作業を
昔から当たり前のように行なわれてきたその仕事を
私達はエコとよぶのでしょうか。
2009年10月5日月曜日
福山城
静かな朝です。
久しぶりに福山城に行きました。
そびえる天守閣、周りには松ノ木、桜の木たくさんの木々たちが形をそろえて立っています。
大地に根を張り空を仰ぎ天に向かって高く高く伸びています。
一本一本くるうことなく伸びているのです。
天守閣につながるこの道を、今日までどんな人が通ったでしょう。
時代が通り過ぎていく中で、そびえる木々たちは何を見何を感じたでしょう。
静かに目を閉じ木と一体になってみました。
しっかりと大地に根を張り空を仰ぎ、さらに高く伸びようとする天に届こうとする
宇宙につながろうとする、でも静かに静かに立っている木々たちです。
人は何故苦しむのでしょう。
人は何故悩むのでしょう。
過去の自分を変えることは出来ません。
過去の過ちを消す事は出来ません。
うれしかった事より楽しかった事よりなお深く心に残るのは苦しみや悲しみです。
木はそれでも静かに立っています。
木はそれでも天に向かって伸びているのです。
明日に向かって伸びているのです。
ただただ、今日よりも明日へと伸びているのです。
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