2013年12月2日月曜日
青空
如何したのだろう、如何すればいいのだろう
早めに退社した研修日の土曜日
独り言のようにお喋りしている主人の隣で、悶々とした時間が過ぎて行きます。
移り行く景色もいつもと違って朧です。
納経帳の整理をしていた主人
「大変だ、7番札所の朱印がない」
「とにかく今日行っておこう」
見覚えのある道、見覚えのある太子堂
なぜ記帳をお願いしなかったのでしょう。
また来なければいけない理由があったのでしょうか。
「近くに別格20ヶ寺があるからそこにも行ってみよう」
地図では直ぐそばと思ったのに、登っても登ってもお寺はありません。
こんもりした林の前に今にも崩れそうな山門
かがみこんで見上げると、生い茂った竹やぶの向こうに明かりが差し込んでいます。
崩れかけた細い石段、足元をみつめながら登ります。
近くに見えた頂上は登っても登っても遠のくばかりです。
やっと見えた鐘楼門
そこにはきらきら輝く朱色のもみじの林が
お堂の前には大きな大きなイチョウの木が、両手を大きく広げています。
赤、黄、錦のトンネルの間を閃光のように光が差し込んできます。
突然感動が込み上げてまいりました。
「ありがたい」
何になのか、何がなのかわかりません。
お腹に涙が押し流されてくるのです。
「私は間違っていたのでは。
出来ない事実をさとすより、もっと違った道がありました。
共に学んでいく道がありました。」
広がる青空、穏やかな日差しが心まで温めてくれたのです。
2013年11月25日月曜日
クローゼット
NHKスペシャルで取り上げられていたのは、今年売り上げ一兆円を達成したユニクロ
番組は、そのユニクロの世界戦略を追いかけていました。
生産国としてしか見ていなかった最貧国、バングラデッシュにお店をオープン、
街頭リサーチを重ねてこぎつけた新商品は、一枚230円のTシャツでした。
でも、オープン日の賑わいが嘘のように ばったり客足が途絶えてしまったのです。
一枚230円のTシャツは全く売れません。
「基本から考え直して」
柳井社長の言葉にデザイナーさんは、知り合いにお願いしてクローゼットを見させてもらいました。
宗教色の強いバングラデッシュ、そこには民族衣装以外の服は一枚も有りませんでした。
何人見させてもらっても答えは同じです。
やがて開発された新商品、売れ行きは好調です。
日本からやってきたわずか5人の社員さん、
目標達成の喜びを、現地で採用された店長さんと分かち合います。
答えはクローゼットの中にありました。
街頭リサーチでは見えなかった答えがクローゼットの中にあったのです。
クローゼット、それは、尋ねられ考えた言葉ではなかったのです。
行動そのものに答えが隠れていたのです。
2013年11月18日月曜日
履歴書
私の履歴書、今月は積水ハウス、会長の和田勇様でした。
14日の履歴書、
本社に内緒で開発した鉄骨アパートの新製品。
一存でプロジェクトを進めた名古屋営業所時代のお話。
「自分の勘を手がかりに営業の第一線で走りながら考えていた。
走り続けていたから見えてきたものもある」
「社長、朝言われた事と違います」。
「走りながら考えているんだ。朝に晩に考えは変るんだ。」
こんな言葉を何回も聞きました。
やっと走り始めた小さな企業
朝とはとても言えない暗闇の時間に目を覚まし
ひらめきを信じ、走り続けた会長の頭の中は
いつも会社の事でいっぱいでした。
今、穏やかな時間は
走り続けた時代があったから
朝に夕に考え続けた時代があったから
そして
神の声を聞いたから、
2013年11月11日月曜日
三段峡
「紅葉が見ごろと、今朝のニュースで言っていた」。
小雨まじりの日曜日、娘を訪ねての帰り道
主人の言葉に、急に思い立っての紅葉狩りです。
確かに小雨に煙る山々は、色づき始めています。
民家の前を横切ると突然現れたのは大きな橋。
見上げるのは川原。
色づいた木々の間を
水面は、すべるように流れおちてくるのです。
初めて見る光景に言葉も出ません。
岩肌を削るようにすべるように川は流れてきます。
優しいうねりはやがて
ゴーと鈍い音を響かせて流れ落ちる滝つぼに変ります。
自然は遠い歴史の中、感動をあたえつづけているのです。
「ご飯が美味しくて、美味しくて」
穏やかな笑顔は心から楽しそうです。
家族の幸せ、社員の幸せ、どんな事があっても守らなければ、守って欲しい
百年企業を目指した会長の言葉には
「笑顔、感謝、奉仕の心で、すべての人に喜びと感動を!」
見えないものへの感謝の思いが伝わってくるのです。
2013年11月5日火曜日
一年
会長から頼まれたおしこく参りの写真の整理。
どのように整理したらよいのか、
とりあえず会長がめぐられた足跡をたどってみよう、
スタートしたのが昨年の事でした。
会長に綾かって73番札所、出釈迦寺からのスタートでした。
あれから一年、
今日は65番札所三角寺、から72番札所曼陀羅寺までをめぐります。
あの日と同じように雨模様です。
あれから一年、
お経が宙で唱えられるようになった
いいえ、今も本を開いて一字一字ひらい読みです。
足が強くなった。
71番札所370段の石段は手すりを抱えてやっと登りきりました。
一年間のおしこくは
何の変化もないまま一年が過ぎようとしています。
でも、
「おばあちゃん」
一歳だった孫は、しっかりした口調で話します。
まちがいなく二歳になっているのです。
まちがいなく一年が過ぎようとしているのです。
2013年10月28日月曜日
継承
力のある人が退社されました。
10年ちかく磨かれた技を継承するのは大変です。
一朝一夕には行きません。
会長から頂いた雑誌に、こんな事が載っていました。
あの長い竹は大風が吹いてもなかなか倒れません。
それは竹に節があるからだそうです。
節があるから横にたなびきながら、また風がやむとしゃっきと真直ぐ立てるのだそうです。
節目が風に逆らわない、たおやかな竹を作っているのです。
でも新しい風を入れるチャンスです。
磨かれた技術に積み重ねていくノウハウは
さらに強い節となるのです。
今朝もいつもと同じ、週の始まりです。
いつもと同じ朝の始まりです。
違っているのは向かう心です。
昨日とは違う、朝のスタートです。
2013年10月21日月曜日
シエール革命
「シェール革命」と題した NHKのドキメンタリー番組で
紹介されていた三菱重工の世界に誇る技術力。
この会社では達人から後輩に技術を継承する部署があるそうです。
達人は語ります。
「ものつくりの第一は、いい人を作ること、
何処までいっても、人が物を作っていく」
素直な心、謙虚な心が、高い技術力へとつながっているのでしょうか。
会社がお休みの土曜日の朝
「ごちそうさん」のヒロインはおにぎり作りに挑戦していました。
お米の研ぎ方から伝授を受けるヒロイン
お米をこする音、
やがてご飯に炊き上がる音
お母さんは伝えます。
耳を研ぎ澄ましてお米のささやきを聞きなさい。
一つ一つの物に、音に心が宿っているのでしょうか。
手の動き方ひとつで様々な表情を見せる一枚の布
素直な心に響くのは
動きたくない縦糸と、動きたくてたまらない横糸への思いなのでしょうか。
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