2013年11月18日月曜日

履歴書


 私の履歴書、今月は積水ハウス、会長の和田勇様でした。

14日の履歴書、
本社に内緒で開発した鉄骨アパートの新製品。
一存でプロジェクトを進めた名古屋営業所時代のお話。

「自分の勘を手がかりに営業の第一線で走りながら考えていた。
走り続けていたから見えてきたものもある」


「社長、朝言われた事と違います」。
「走りながら考えているんだ。朝に晩に考えは変るんだ。」

こんな言葉を何回も聞きました。
やっと走り始めた小さな企業
朝とはとても言えない暗闇の時間に目を覚まし
ひらめきを信じ、走り続けた会長の頭の中は
いつも会社の事でいっぱいでした。

今、穏やかな時間は
走り続けた時代があったから
朝に夕に考え続けた時代があったから

そして
神の声を聞いたから、



2013年11月11日月曜日

三段峡


 「紅葉が見ごろと、今朝のニュースで言っていた」。

小雨まじりの日曜日、娘を訪ねての帰り道
主人の言葉に、急に思い立っての紅葉狩りです。
確かに小雨に煙る山々は、色づき始めています。

民家の前を横切ると突然現れたのは大きな橋。
見上げるのは川原。
色づいた木々の間を
水面は、すべるように流れおちてくるのです。

初めて見る光景に言葉も出ません。
岩肌を削るようにすべるように川は流れてきます。
優しいうねりはやがて
ゴーと鈍い音を響かせて流れ落ちる滝つぼに変ります。
自然は遠い歴史の中、感動をあたえつづけているのです。

「ご飯が美味しくて、美味しくて」
穏やかな笑顔は心から楽しそうです。
家族の幸せ、社員の幸せ、どんな事があっても守らなければ、守って欲しい

百年企業を目指した会長の言葉には
「笑顔、感謝、奉仕の心で、すべての人に喜びと感動を!」

見えないものへの感謝の思いが伝わってくるのです。

2013年11月5日火曜日

一年


 会長から頼まれたおしこく参りの写真の整理。

どのように整理したらよいのか、
とりあえず会長がめぐられた足跡をたどってみよう、
スタートしたのが昨年の事でした。
会長に綾かって73番札所、出釈迦寺からのスタートでした。

あれから一年、
今日は65番札所三角寺、から72番札所曼陀羅寺までをめぐります。
あの日と同じように雨模様です。

あれから一年、
お経が宙で唱えられるようになった
いいえ、今も本を開いて一字一字ひらい読みです。
足が強くなった。
71番札所370段の石段は手すりを抱えてやっと登りきりました。

一年間のおしこくは
何の変化もないまま一年が過ぎようとしています。

でも、
「おばあちゃん」
一歳だった孫は、しっかりした口調で話します。
まちがいなく二歳になっているのです。

まちがいなく一年が過ぎようとしているのです。

















2013年10月28日月曜日

継承


力のある人が退社されました。
10年ちかく磨かれた技を継承するのは大変です。
一朝一夕には行きません。

会長から頂いた雑誌に、こんな事が載っていました。

あの長い竹は大風が吹いてもなかなか倒れません。
それは竹に節があるからだそうです。
節があるから横にたなびきながら、また風がやむとしゃっきと真直ぐ立てるのだそうです。
節目が風に逆らわない、たおやかな竹を作っているのです。

技術の継承は一朝一夕にはいきません。
でも新しい風を入れるチャンスです。
磨かれた技術に積み重ねていくノウハウは
さらに強い節となるのです。

今朝もいつもと同じ、週の始まりです。
いつもと同じ朝の始まりです。
違っているのは向かう心です。
昨日とは違う、朝のスタートです。



2013年10月21日月曜日

シエール革命


「シェール革命」と題した NHKのドキメンタリー番組で
紹介されていた三菱重工の世界に誇る技術力。

この会社では達人から後輩に技術を継承する部署があるそうです。

達人は語ります。

「ものつくりの第一は、いい人を作ること、
何処までいっても、人が物を作っていく」
素直な心、謙虚な心が、高い技術力へとつながっているのでしょうか。


会社がお休みの土曜日の朝
「ごちそうさん」のヒロインはおにぎり作りに挑戦していました。

お米の研ぎ方から伝授を受けるヒロイン
お米をこする音、
やがてご飯に炊き上がる音
お母さんは伝えます。
耳を研ぎ澄ましてお米のささやきを聞きなさい。

一つ一つの物に、音に心が宿っているのでしょうか。

手の動き方ひとつで様々な表情を見せる一枚の布
素直な心に響くのは
動きたくない縦糸と、動きたくてたまらない横糸への思いなのでしょうか。










2013年10月15日火曜日

お弁当

 「もしもしおばあちゃん、
お孫さんにお弁当を残させてはいけませんよ。」

広がる青空の下、孫たちとはしゃぎながらお弁当を食べていました。
お弁当箱に昨夜の残り物をいっぱい詰め込んでいたのです。

「今の時代は何でもほしいものが、手に入る。
お腹いっぱい食べてもお菓子よ、ジュースよと、与えてしまう。
わしらの子供の頃は、食べ残すと親からひどく叱られた。」

孫達の頭を交互になぜながら草色の作業服を着た老人は
終始笑顔で話しかけられます。 

久しぶりにお見舞いに行った会長から頂いた本に、
こんな言葉が載っていました。

食と文化を研究テーマに掲げられてきた東京農業大学名誉教授 
小泉武夫といわれる方のお話でした。

「日本の食料自給率は50年前は73パーセントだったのに、今は39パーセント。
そして、食料自給率が低く他国からの輸入によって成り立っているにも拘らず
日本の食料廃棄量は世界一といわれている。
いつの間にか日本人は食に対する畏敬の念を失っている」

草色の作業服を着た人たちは集まって、お城の庭の草取りをしながら
愉快そうに談笑されています。

「有難うございました」

頭を下げての帰り道、孫達と手を繋ぐと暖かい柔らかいぬくもりが伝わってきます。
命の営みが伝わってくるのです。



















2013年10月7日月曜日

パン


中東に旅行された気功の先生、旅先でのお話です。

「半値に負けて」
年老いたお百姓さんが売られていたパンはわずか2円
それを1円に負けてと値切ってしまった日本の旅行者
「お金は要らない、持って行きな」

みすぼらしい身なりのご老人
パンを売ったお金は今日の糧のはずなのに

紳士服の仕立て屋さん
ボタンをかける穴は生地にあけた穴を糸でかがって作ります。
工業化の波の中で短時間に出来上がるように、
細いかがり糸は太い糸に変って行ったのだそうです。

でもイタリアの仕立て屋さん
今も細い糸で一本一本かがっておられるそうです。

一個のパンが出来上がるまでに、どれだけの季節があったでしょう。
洋服の最後をまとめる穴かがり
ここまでの工程にどれだけの人の技があったでしょう。

「値引きは出来ません」
大量に買ってくださるお得意先にも、一枚のお得意先にも答えは同じです。

貫いてきた信念は、「もの作りへのプライド」なのです。