秋晴れの週末、爽やかな秋風に誘われて紅葉を見に行きたくなりました。
でも、運転手さんは不在、今日は絶好のゴルフ日和です。
台所の掃除をしながら、つけっぱなしにしていたテレビから
聞きなれた言葉が入ってきます。
「安芸太田町に、紅葉を見にいこう、」
番組は中国放送、「あっぱれ熟年フアイターズ」、紹介されていたのは、安芸高田郡太田町。
三段峡の豊かな自然と一緒に紹介されていたのは、創業明治43年のお饅頭やさん。
白い鮎の形をした最中が人気だそうです。
アナウンサーさんが、店主に尋ねました。
「大将は、一日もお店を休まれた事がないそうですね。」
「はい、饅頭作りが私の生きる道ですから」
幼い子供達が走り回っているその時も、
背中のランドセルが大きく見えたその時も、側にミシンがありました。
白いタキシードが、まぶしく見えたその時も、
白いドレスが、かすんで見えたその時も、側にミシンがありました。
長年、洋服の始まりを見つめ続けてきたその目は
今、洋服の出来上がりを見届けているのです。
この道しか知らない私です。
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