2014年10月15日水曜日

マル虫


 「おばあちゃん、虫さんを捕まえに行こう」
懐中電灯をもって二階から下りてきた孫達。
庭で鳴いているこおろぎを捕まえたいのです。

お兄ちゃんは小さなバッタを捕まえました。
弟は草の根元に隠れているマル虫を捕まえたようです。
手に持ったマル虫、そのまま玄関を上がって行きます。
「ヒロちゃん、だめよ。マル虫さんは土の上が大好きなのよ。
それに、お友達がいないと寂しいよ。」

「じゃーひろちゃん、」
お兄ちゃんの次の言葉を期待していたおばあちゃん、

「もう一匹 捕まえてこよう。」
そうか、そっちに行ったか

「だってほら、いっぱいの足をバタバタさせてねんねしているよ」 
仲間をまっているよ、って言う意味でしょうか、意味のわからない弟の反論です。
明日の朝、まあるく固まって動かなくなったマル虫を見て、お兄ちゃんはなんて言うでしょう。
「ヒロちゃん、今度は土も一緒に入れとこう」

おばあちゃんの情報の中から仮説を立て実行した幼子達
そして、結果起きてきた事実から新たな仮説を立てるでしょう。

新たな発想は、沢山の情報の中から生まれます。
でも答えはひとつではありません。
二人いれば二つの答えが、
でも結果を検証し、検討し、積み重ねた仮説は、やがて経験となり哲学になります。
横に広げた答えは、どこまでも広がるばかりです。











0 件のコメント:

コメントを投稿