2013年2月25日月曜日

会議室


 「誰の金だと思っている」

2月18日の日本経済新聞に、こんな見出しで 日航・稲盛和夫氏の言葉と
取材記事が載っていました。

いつものように 「よう、聞きょうれよ」
大声で読みあげる主人

JAL本社25階の会議室いつものように会議は淡々と進んでいた。

「あんたには10億円どころか一銭もあずけられませんな」
「予算だから必ずもらえると思ったら大間違いだ。
あなたはこの事業に自分の金を10億円つぎ込めるか、
誰の金だと思っている。会社の金か、違う、この苦境の中社員が地べたをはって
出てきた利益だ。あなたにそれを使う資格はない。帰りなさい」

まるで自分が言っているかのように
胸をはって大声で読んでいた主人の声が急に止りました。

「6月下旬のある日、一人の役員が立ち上がった。」
途切れ途切れの声です。

「私が間違っていました。
稲盛さんのおっしゃるような経営をしていたらJALはこうなっていなかった」。

夢に向かって、家庭も家族も仕事を守るのが必死な時代でした。
若くして京セラを立ち上げ、KDDIを立ち上げられた
私心なきや、稲盛和夫氏のその一生懸命に、まじめに正直に、そんな生き方が、
明日が見えない心に勇気を与えてくれたのでした。





2013年2月18日月曜日

ラジオ


 インフルエンザでお休みしている孫の子守をしながら
たまたま見かけたNHKのトーク番組で森山良子さんのお話を聞きました。

四歳のお孫さんのお話

「ラジオから流れてくる歌声に、何処から聞こえてくるのだろう
不思議に思ったのでしょうね。
ラジオから出てくる声を、
両手ですくうようにして、そーとそーと渡してくれたんです。」

何気なく出してしまった言葉
両手でソーと渡していたら
どんな言葉になっていたでしょう。

心が言葉を運んでくれると思っていました。
でも、言葉が心を運んでいたのです。

つらい心に、苦しみを重ねてしまったかもしれません。

毎週楽しみにしていた大河ドラマ
重なる年齢とともに
だんだん、悲しいシーンは見れなくなっていくのです。







2013年2月12日火曜日

室戸


 徳島から海沿いの国道を車は進みます。
当たりは暗くなり、太平洋の波の音だけが耳に残ります。

フロントに出迎えて下さった明るく清楚な女性
もしかしたら、かすかな期待で胸が膨らみました。

握った手をはなすと、目には涙がいっぱいです。
微笑んで会長の近況を尋ねてくださいました。

「いつも、ここで皆の働く姿を見ておられたんですよ」

「皆、良い所を必ず持っている。それを見つけて伝えてあげると、最高の笑顔になるんだ。」
「皆誰でも、いい所を持っているんだよ」 は、会長の口癖でした。

海抜500m以上の鶴林寺、そして太龍寺
傾斜のきつい石段を何段も登っていきます。

「この石段を100回以上登られたのか」
主人と二人言葉に出さずにはいられません。

何度、会長は足を止め、自分と戦われたのでしょう。

厳しさに立ち向かう会長の心を慰めてくださった多くの人達は今日も笑顔です。











2013年2月4日月曜日

変化


ネット通販のブックオフのシステムが紹介されていました。
全国に発送される本は、一日に三万冊
倉庫には毎日買い取られた古本が整然と並びます。

でも仕分けされているわけではありません
大切なのは何処に入れたかの確かな情報
情報の確かさが
能率に繋がっていきます。

コンピュウターは最短距離をはじき出し
新人スタップを
有能なスタップに変身させていました。

笑顔の松下社長は
同じ本でも、価格が違う指摘に
「そこがブックオフの面白い所」
すべてに素人でも可能なシステムは、パート社員を正社員にさせていきます。

「運のいい会社と運の悪い会社」
「大切なのは変化続ける事
変化が止まった時、企業は衰退の道をたどります。」

会長からのメッセージが届いたのは
春を思わせる日曜日の朝でした。