「人づくりBF法入門」という本を読みました。
終戦後満州で戦った日本兵はソ連の捕虜としてシベリア抑留にあいました。
厳しい自然、過酷な労働の中で多くの人が亡くなって行きました。
作者は200人の隊を率いる曹長でした。
やがて捕虜生活を要領よく生き抜く為に身につけた方法は、如何にサボるかでした。
そして生涯忘れる事のない出会い。
「私たちを驚かせたのはその酷い身なりだけではなく、その真剣そのものの作業ぶりでした」
「重労働で沢山の仲間が死んでいるんだ、生きる為にはサボる以外にないのだ、それを君たちのようにがむしゃらに仕事をされては統一が乱れてしまう、明日からもっと手を抜いて仕事をやってくれ、いいな」
隊を乱さないように注意に行った作者は逆にこんな言葉を聴くのです。
あなた方は逆立ちの人生を送っているのです
一番大事な芯がぬけています
それでは栄養失調になったり餓死するのは当たり前です。
食事も待遇もあなた達より悪い、でも私たちの目も筋肉も生き生きしています。
あなた達の目はさばの腐った目です。
「あなた方もいいかげんに捕虜を卒業したらどうです
心まで捕虜になる事はありませんよ
大事な事は目的意識の自覚です。
捕虜として敵の仕事をさせられているこの考え方にまちがいの根本が
発しているのです。」
今の時代、捕虜なんてありえない
「あなた達も何かの捕虜になっていませんか、」
どこかでそんな声が聞こえたような気がしました。
0 件のコメント:
コメントを投稿