「もしもし、総経理・・。」
「はい」
「たたみ方が違っています。手直しをしてください」
「・・・。」
初めて福州から入荷になった商品、
縫製はとても綺麗です。
小さなことにも心を配り、厳しい班長さんのチェックを通過した製品たち
でも、製品は最終工程のプレスの工程で
お化粧され、花嫁衣裳を着るのです。
どんなに綺麗な素材でも最後のお化粧で見た目の雰囲気を壊してしまうのです。
みんなの思いの最後の表現者
最後のプレス工程はそんな重大な役目を持っているのです。
正しいたたみ方を再度メールに託して送ります。
一日、二日、三日が過ぎても何の返事もありません。
「伝え方は、これでよかったのかしら、他に方法はなかったかしら
初めて経験すべての事に、一生懸命立ち向かっている総経理、
そんな思いを無視してしまったのでは・・」
メールを確認するたびに不安は大きくなるのです。
「室長さん、手直しすべて終わりました。 しわも綺麗に直しました」
「よかった、有難う」
五日後の事でした。
「有難う、でもね総経理
たとえ悪いことであっても即、報告する事
会社はよい答えを待っているのではないのです。
今の正しい情報を待っているのです。」
私の頭の中は、もう次の宿題で頭がいっぱいになりました。
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