2008年8月11日月曜日

魂を持った道具達


工場に終了のベルが鳴り響きます。
アイロンの蒸気を抜く人、ミシンの汚れをふき取る人、
一斉に今まで使っていたミシンやアイロンの掃除が始まります。
道具の一つ一つにまるで魂があるかのように・・・。


ある日、工場に立った私の目に映ったのはライン長のkさんの姿でした。

ミシンを包み込むような、ミシンと会話しているようなその姿は、縫う事が大好きと
言っているようです。柔らかい丸みを帯びた手は、流れるようにやさしく生地を包み
込みます。
単調に動くアイロンは、正確に動作を刻んでゆきます。

よく見るとライン長だけではありません。
一人、一人、流れるように動くその手は最後に次の人が仕事がしやすいように
縫いかけの製品は整然と置かれているのです。


一つ一つの作業の中に包み込まれていく心を、服達は知っているのです。


床に糸くずひとつ落ちていない工場は、縫う人の心も磨いているという事を・・・・。




●・・・ 今月の室長の言葉 ・・・●
腰に手を当て背筋を伸ばし頭を首の上にまっすぐ置いてみました。足は大地の上にしっかり立ちました。自然の風を感じた時、もやもやした心が抜けていくのを感じました。











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