8枚の束
二つに折った後ろ身頃は、一枚だけ伸ばしてアイロン台の上に載っています。
定規で寸法を決めた折代を、すべるようにアイロンが動きます。
1mmの違いもなく折られた裾はまた二つに折られた元の位置に返します。
流れるように手の中で動いていくパーツたち
同じことの繰り返しの中で、競うのは昨日の自分です。
ライン縫製は、細かく分散された工程を一人ひとりを専門化することで
追いかけていくラインです。
追いかけられるのは前工程、自然にスピードが上がります。
でもリミットの生産は多品種、極少ロット、ライン縫製が組めません。
流れていくパーツたち、
昨日よりやさしさを
昨日より厳しさを
競っているのは昨日の自分。
追いかけているのは明日です。
磨きぬかれた工場は
やがて、研ぎ澄まされていくのです。
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