2009年7月27日月曜日

ブルへ


 泣き虫ブルへ

ブル、

夜が明けたね。
今にも降りだしそうな雲を抱えて夜が明けたよ。
ほら、霧がこんなに立ち込めているよ。

ブル、
散歩に行こうよ。
小鳥が鳴いてるよ。
虫も鳴いてるね。

雨にうたれた葉っぱの中を歩こうよ。
真珠のシャワーで顔を洗おうよ。

君の一生は幸せだったかい。
我が家にもらわれてきてよかったかい。

ブル、
小鳥が鳴いてるよ。
虫も鳴いてるよ。

ほら、高い所で蝉が一斉に鳴きはじめたよ。

ブル・・・今日も一日が始まったよ。



2009年7月20日月曜日

夏祭り


 黒く吸い込まれそうな真夜中の空に、緑の葉を大きく広げたイチョウの木が重なり合って下界を見下ろしています。

今日は一年に一度の祇園祭の最終日
喧嘩みこしといわれるスサノオ神社の神事です。

大太鼓の鈍い音に、小太鼓や鐘が軽やかな調子をそろえます。
ちょうちんを持ったはっぴ姿の若衆が先導する中
エイサー、エイサーの掛け声とともに神輿を担いだ若衆がなだれ込みます。

500キロもあるお神輿に体を預けた時、ふと力がぬけるといいます。
担ぐのではなく預けるのだと聞きました。

自然災害や疫病から人々を守り豊かな稔りをあたえてくれるスサノオの命。

人は自然に決して逆らう事はできません。

でも、自然に体をゆだね自然とともに生きてゆく時
稔りの秋が約束されるのです。

おらが、おらがの心は、やがて神輿におし潰されてしまうでしょう。





2009年7月12日日曜日

伝えたい思い


 伝えたい思いがあります。

でも、ストレートに伝えたらきっと嫌な気持ちになるでしょう。
でも、言わないと伝わらない。

なぜ、人には言葉があるのでしょう。

言葉はどのようにして出来たのでしょう。

伝えたい思いを伝えるはずの言葉なのに

言葉がじゃまをする事があるのです。

「もっと、違う伝え方があったのでは、言わなくっても良かったのでは・・・。」


もしかしたら邪魔をしているのは「ことば」ではなく弱い心なのかもしれません。

信念のない弱い心はいつも人の思いを気にします。


「ジージー・ジージー」 忙しくなく夏ゼミは思いの限りをお腹を震わせて伝えます。

夏はあっという間に鈴虫の季節を迎えます。
外した時はあっという間に過ぎてしまうのです。


2009年7月6日月曜日

雨の音


 ざわめく音を消してください
ひた走る車の音を消してください
電車の音、携帯の音、雑踏の音

作られた音が消えたとき、風の音が聞こえます。
葉っぱのささやきが聞こえます。
歴史をこえた木々の声が聞こえます。

ざわめく音を消してください。

本当のやさしさとは
本当の強さとは

そり落とした中に本物が見えてきます。

2000年の歴史を刻んだ神々の
鎮座するお社で
社長は、雨音の中自分を見つめる心を伝えます。

新時代への、確かな一歩を伝えます。