「買い物に寄るからちょっと待っててくれ」
92歳になる父を連れて病院からの帰り道、近くのスーパーに寄りました。
背筋を伸ばし、買い物籠をもって歩く姿はとても九十歳を過ぎているとは思えません。
おまけに混雑している駐車場で、車の誘導までしてくれるのです。
久しぶりにお茶を飲みながら
自分の体は自分がよくわかっているよ と 父。
お腹が痛いとお腹にびわの葉を貼っているのだそうです。
お腹がドボンドボンしてきたら、足の裏に彼岸花の芋を摩り下ろして貼ります。
するとあくる日はお腹の腫れはとれているのです。
上手に病気と同居しながら16年が過ぎようとしています。
病院に行った今日も、これから畑仕事です。
彼岸花の芋には、毒があると聞きます。
びわの葉も、食べれるものではありません。
「でも毒も使い方で薬になるんだよ」
父が育ったのは、山奥の小さな集落
厳しい自然と向き合いながら
長年書きとめた農業日記があるそうです。
厳しい自然を味方にした処方箋です。
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