2012年9月24日月曜日

繰り返し


 「どうして」
三歳の孫は同じ質問を繰り返します。

「公園に行って遊ぼうね」
「どうして」
「お家の庭は狭いから、公園は広いからみんなが遊べるよ」

「どうして」
「道路で遊んでいたら危ないから、公園はひろいじゃろ」

「どうして」
が何回もつづきます。


昨日の朝、「○○さんが、入院されたらしい」
昨夜、「○○さんが入院されたらしいよ」
そして、今朝
「言ったかの。○○さんが入院しちゃったらしいよ」と主人

 「もう、三回も聞きました」と私

学ぶ時も、忘れていく時も
人は繰り返し
繰り返し

繰り返していくのでしょうか。

2012年9月19日水曜日

市電


講演会の帰り道
車をとめた娘のアパートまで
JRなら10分、

たまには、市電に乗って街並みを見て帰ろう
「倍も時間は掛らない、はず」
そんな主人の言葉を信じて
「宮島口」行きに乗りました。

西広島で降り口に向かった赤いシャツのおばさん
なんとなくうかない顔です。
あわてて、「どうだったん」と主人
おばさんは指を重ねて首を横に振ります。
「負けたか」

「この前すごい人出だったね」
「電車に乗れなくて歩いて帰った人もいたらしいですよ」

おしゃべりしているのは、市電の車掌さんとお客様たち
大好きなサッカーのお話らしい、

思わず口をついて出た主人の言葉
「のどかだねー」

なんとなくそう言わせてしまった光景
暖かい、穏やかな、陽だまりのような
いつまでも、なくならないでほしい光景でした。

お目当ての井口駅まで一時間
優しいのどかな風邪がふいていました。

2012年9月11日火曜日

バイキング


 地域で採れた野菜が売られていた、山の中の道の駅。

野菜のバイキング料理店が、オープンして一年
休日のお昼時は、待ち時間が一時間はかかる人気のお店に。

大好きな肉じゃがや、旬の野菜は田舎の素朴な味付けです。
まぜご飯におこわ おはぎにデザート
自分でフルコースを作って、田舎育ちの都会帰りのおばさんの
満足度はとても高いのです。

初めて行ったその時は
オープンしてまだ1ヶ月、

不慣れな手つきの叔父さんは
緊張されたのでしょう、
あろう事か二度もお皿を割られてしまいました。

でも、それはそれでとてもほほえましく感じられたのです。

今日は、お皿を割られた叔父さんの姿は見えません。
そして、ちょっと幸せ気分にしてくれる
デザートも、おはぎも別コースになっていました。

お腹に入る量は同じなのに

お皿を割られた叔父さんが、なぜだか懐かしく感じられるのです。



2012年9月3日月曜日

鞆の浦


 ゆっくり流れる時間を味わいたくて
鞆の町を歩きました。

曇天の空を映した海は薄褐色いろです。

路地裏の石畳
爽やかな風が通り過ぎていきます。

突然現れた鞆竜馬、
坂本竜馬の、「隠れ部屋」が残るという
「桝屋清右衛門宅」前でにっこり

麦茶をいただきながら、「いろは丸事件」
紀州藩を相手に談判の経緯は
あっという間に約束の時間に

ゆっくり流れた時間は
「また、来よう」
明日へのお土産です。