2011年7月25日月曜日
掃除
やせ細り、目がくぼみ精気のない顔の妹がそこにいました。
主人、義母を相次いでなくした妹は、一人子の姪と二人暮らしでした。
いつも二人寄り添って生活していました。
姉達の、助言は耳に入りません。
そんな妹家族が、相次いで入院したのです。
暮らす人がいなくなった家を、掃除に行きました。
いつの間にか溜まってしまったレシートやお知らせの封書
十年以上昔の領収書も整理されないまま
机の中や棚の上に置かれています。
ほこりをかぶった書類や備品を分類しました
動かされた事のない家具たちを引っ張り出しました。
隅にはホコリが固まって絨毯のようになっています
テレビやパソコン氾濫するコードを分類します。
カーテンをはずしサッシの汚れを落とします。
開け放された窓からさわやかな空気が、流れ始めました。
一時帰宅を許された妹は、すがすがしい空気を吸いながら
感謝の言葉を伝えてくれました。
頑なになった心に、優しい風邪がふきました。新しい風がふきました。
知らない間に 汚れと一緒にはびこってしまう邪気は
知らない間に 人の心まで頑なにしていたのです。
2011年7月19日火曜日
雨上がり
雨上がり、
病院に向かう車窓から
緑の山々が遠くに見えます。
天使のようなやさしい寝顔
時々、笑顔に見えるのは
神様が笑ったとき、
お兄ちゃんになった二歳の長男君
一生懸命自分の立場を理解しようとしています。
二人の子供の、お父さん お母さん、
そして、二人の孫のおじいちゃん おばあちゃん
それぞれに
それぞれの立場を学びます。
雨上がり、
自然は、今日も大きく両手を広げてまっているのです。
2011年7月11日月曜日
志
東日本大震災
被災された人たちを勇気づける言葉が、テレビで紹介されていました。
マイナスからのスタート、多くの困難をプラスにかえていった経営者
松下幸之助氏の言葉と共に その半生も紹介されていました。
「会社は公器、人々の生活を豊かに幸福にするのが私たちの役目」
世界大恐慌、未曾有の不景気に倉庫は在庫の山。
人員整理を提案する役員達に病床の幸之助氏が語ります。
「松下は断じて首切りはしない、これからもっと会社を大きくしたい
その時に大切な人材だ。」
「志を失ってはいけない、災害で一番怖いのは、志を失う事だ。
志があればやがて困難を乗り越えて復活できる、幸せになれる」
伊勢湾台風で被災された社員に かけられた言葉です。
「これから、新しい時代がやってくるよ。
今こそ、絶好のチャンスだよ」
80歳を過ぎても創業当時と同じように
一生懸命、夢を語る会長
明日の、支払いに奔放していた時代
会長の語る夢だけが
皆の心のささえでした
2011年7月4日月曜日
しあわせ
「人は幸せだから、感謝するのではない
感謝するから、人は幸せになれる」
中学校の恩師だと紹介のあった先生は
終始にこやかな笑顔で
思い出と一緒に
はなむけの言葉を送ってくださいました。
純白のベールの下で
大きな瞳を輝かせて微笑む末っ子は
幼い頃のあどけなさがぬけません。
どうぞ幸せでありますように
どうか幸せでありますように
「人は幸せだから、感謝するのではない
感謝するから、人は幸せになれる」
また、先生の言葉を思い出すのです。
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