2010年8月9日月曜日
真夏日
気温36度、湿度80
久々の福州は炎天の真夏日
「でも、クーラーはどこの工場もつけないです」
総経理の言葉通り、窓につけた送風機で 工場内はさわやかです。
ミシンの音が響く工場は、二品番が流れていました。
でも、指導したライン流しとは様子が違います。
同じ工程を二人の人が縫っています。
棚を見てみました。
前回あった仕掛かり途中の製品はありません
検査にも、プレスにも たまった製品がありません。
確かに流れはよくなっています。
午後、責任者の人たちとの話し合い
「室長さん、工場を見られて問題点があったら教えてください」
「なぜ、同じ工程を二人で縫うのですか」
洋服の一番のポイントは衿つくり、
洋服の中心に、形よくおさまらなくてはいけません。
表と裏になる二枚の生地を縫い合わせて出来上がった衿、
裏衿をつける人と、表衿を整える人、二人の人で衿つくりは出来上がります。
でも、二人で分けて縫うと 前の人の縫いが悪いから綺麗に縫えない、といって問題になるのです。
だから、二人で同じ工程を縫えば結果は同じでしょう、責任者のGさんはまじめ顔。
皆が私の答えを待っています。
「確かにそうですね。でも、動作研究をしてみてください。きっと同じではないですよ。
そしてもし、前の人が綺麗に縫っていなくて問題になるのならその問題点を解決しなく
てはいけません。
なぜなら、次工程はお客様なのです。」
通訳をしていた総経理の表情が変わりました。
「室長さん、わかりました。」
何も知らずに飛び込んだ縫製業界、苦しみの中で得たものは
彼の一生の宝になるでしょう。
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