2010年6月28日月曜日

一歩


 日経新聞に毎日連載されている私の履歴書
今月はオービック会長の野田順広氏の履歴書です

昨日のお話はそれまで主流だったオフイスコンピュータから
パソコンに大きく舵取りしたいきさつが載っていました。
ハードからソフトに力を入れ始めたばかりのオービック
さらに世界の情報の発信基地だったシリコンバレーを視察
コンピュータの大きな変化を先取りしての舵取りだったと載っていました。

会長は極限の精神の中にこんな言葉を書いています。

「30年前、会社の状況は決算をしないとわからない
税理士に決算を依頼しても問題点の後始末に終われる毎日でした。
そんな時、情報処理の会社からコンピュータを売りこみがありました。
当時のパソコンは故障も多く使える状態ではないので薦められたのはオフコンです。
資金がなかった私は、安いパソコンを導入するしかありませんでした。
残念ながら現在のパソコン全盛時代を予測したのではありません。
パソコンを私の協力者と考え、私の考え方をマニアル化しました。
一つ一つの仕事をマニアル化しそれを自動処理に変えました。」

会長が、朝早くからパソコンの前に座っておられた姿を思い出します。

何百という受注件数を自動処理してくれる受注システム。
納期管理も、財務管理も
すべては一歩から始まりました。
どんなものにも初めの一歩がありました。

若い世代、踏み出そうとする一歩が
あちらこちらに顔を出しています。

業界で一番小さな会社です。

でも、発信される情報はきっと業界を変えていくでしょう。





2010年6月21日月曜日

竜神様


急に強くなった雨足に
同行した社長まで苦笑い
久々の中国は、またまた竜神様のお出迎え

工場は
やっと人が安定し二つのラインが静かに流れていました。

まず、午前中はタイムを取って問題点を班長さんに伝えよう

最終工程、スタートボタンを押したタイムウオッチ
なかなかストップボタンが押せません。

もう一度念のため、
「もうもう、待てません」
工場に入って一時間
「二ラインを、一ラインに変更してください」

工場の中は、三品番が流れています。
なぜなの、何で三品番も

整理されていると思った棚には仕掛の山です。

「ライン流しストップ
全員でこの仕掛を整理します。」

緩やかなラインが
ミシンの音が響き、竜神様の降らした雨におしながされたのは
最終日のお昼前でした。

工場は小さなことの積み重ね、
今日のマイナスを、明日取り返すことは出来ません。
毎日毎日が真剣勝負です。

「なぜ、これはここにあるのか、
なぜ、あれはこのままなのか。」

創業の頃の会長の声が、聞こえたような気がしました。





2010年6月14日月曜日

夏色


朝、いつもの曇天の空は、夏色になっているかしら
緑の山、大きな石、自然豊かな福州に
夏色はどんな景色なのでしょう。


明日から、また景色は福州

雨女の異名をもらった私を待ってくれているのは
乾いた土地

小さな体をくねらせて、笑顔でいっぱいのOさんに
硬い表情のAさん。
姉御肌のBさん

明日からの
また、新たな挑戦の始まりです。

2010年6月7日月曜日

水車


テレビで水車の映像が流れていました。
日本で唯一の水車つくりの名人、野瀬さんのお話でした。

野瀬さんは、カンボジアなど世界中で水車作りを支援する活動を行っている有名な方で、風車の神様といわれた中村さんの弟子に当たる人だそうです。

放映されていたのは、中村さんの作られた直径12メートルもの巨大な水車の修復でした。
水車のパワーを左右する最も重要な部分は、水を受け止める羽根板と受け板の角度。
川の流れにあわせて角度をかえる、それをかたどった板が形板と呼ばれ、修理などのために代々受け継がれます。

中村さんが残された修復用の板の中には、なぜか3本の線が書いてありました。

その年の雨の量や機構によって微妙に違う変化を見つけなさいの、メッセージ
だったのでは・・・。

人も時代の中で、生き抜いています。
思いも、体も心も微妙に変化していきます。

そんな心を
小さな思いを、少しでも感じ取れる人になりたいと思うのです。